高血圧とは?

高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれる病気です。自覚症状がほとんどないまま、血管や心臓、腎臓などの臓器に負担をかけ続け、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こすことがあります。
「健診で血圧が高めと言われたけど、特に体調は悪くない」そう思って放置していませんか?
日本人の多くが高血圧と言われる現代。適切な治療により血圧をコントロールすることで、健康寿命を延ばすことが可能になります。
新中野駅から徒歩3分・杉並区東高円寺・和田からも近い新中野なべよこ内科では、循環器専門医が患者様の状態に合わせた治療法をご提案いたします。
高血圧の基準値
血圧は測定する環境によって変動しやすいため、診察室で測定する場合とご家庭で測定する場合とで異なる基準値が定められています。家庭血圧の方が低い基準となっているのは、診察室では緊張により血圧が上がりやすいためです。
診察室での血圧の基準値
- 正常血圧:収縮期血圧120mmHg未満 かつ 拡張期血圧80mmHg未満
- 高血圧:収縮期血圧140mmHg以上 または 拡張期血圧90mmHg以上
家庭での血圧の基準値
- 正常血圧:収縮期血圧115mmHg未満 かつ 拡張期血圧75mmHg未満
- 高血圧:収縮期血圧135mmHg以上 または 拡張期血圧85mmHg以上
なぜ高血圧は危険なのか?
血圧が高い状態が続くと血管の壁に常に強い圧力がかかります。これにより血管が傷つき、動脈硬化が進行して心臓に大きな負担がかかり、心疾患の原因となります。
高血圧が引き起こす主な合併症
- 脳血管疾患:脳梗塞、脳出血、くも膜下出血
- 心疾患:狭心症、心筋梗塞、心不全
- 腎疾患:慢性腎臓病、腎不全 など
高血圧の種類と原因
本態性高血圧
原因が特定できない高血圧です。遺伝的素因に加えて、塩分の摂りすぎや肥満、運動不足やストレス、喫煙や過度の飲酒などの生活習慣が複雑に絡み合って発症します。
二次性高血圧
腎疾患や内分泌疾患など、特定の原因により起こる高血圧です。原因となる病気を治療することで高血圧も改善する可能性があります。
こんな症状にご注意ください
高血圧は通常、自覚症状が現れにくいものですが、血圧が非常に高い場合や合併症が起きている場合は以下のような症状が現れることがあります。
- 頭痛、頭重感(頭が重い感じ)
- めまい、ふらつき
- 動悸、息切れ
- 胸の痛みや圧迫感
- 視力の低下、目のかすみ など
これらの症状がある場合は早めの受診をおすすめします。症状が出ていなくても気になることがある場合は、新中野なべよこ内科へお気軽にお越しください。
高血圧の治療
高血圧の治療は生活習慣の改善と薬物療法の2本柱で行います。新中野なべよこ内科では循環器専門医が患者様お一人おひとりの状態に合った治療により高血圧の改善へアプローチします。
生活習慣の改善
高血圧の治療は薬物療法のみでなく、生活習慣の改善が欠かせません。場合によっては、生活習慣の改善だけで血圧の数値が改善されることもあります。
- 減塩:1日の塩分摂取量を6g未満に。醤油や味噌の使用を控え、出汁や香辛料、酸味を活用しましょう。
- 減量:BMI(体格指数)25.0未満を目標にしましょう。
- 運動:毎日30分以上、または1週間に180分以上の有酸素運動(早歩きや水泳など)を行いましょう。激しすぎる運動は逆効果なので注意が必要です。
- 節酒:日本酒1合またはビール中瓶1本程度まで。休肝日を設けることも大切です。
- 禁煙:喫煙は血管を収縮させ動脈硬化を促進します。受動喫煙にも注意しましょう。 など
薬物療法
生活習慣の改善だけでは血圧が下がらない場合は降圧薬を使用します。降圧薬には様々な種類があり、年齢や合併症、副作用などを考慮して選択します。
- ACE阻害薬・ARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)
- カルシウム拮抗薬
- 利尿薬
- β遮断薬 など
高血圧の薬は「一度薬を始めたら一生飲み続けなければならない」と心配される方もいますが、生活習慣の改善により薬を減らしたり、中止できたりすることもあります。
自己判断で薬を止めたり減らしたりすることは非常に危険ですので、疑問や不安がある場合は何でもご相談ください。患者様にとって良い方法を一緒に考えていきましょう。